日本最大級のピアノコンクール「全日本ピアノコンクール」の2021年のエントリーが始まりました。
コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、イベントやコンクールの開催が難しくなっていますが、全日本ピアノコンクールは「オンライン」×「対面」のハイブリッド審査を採用しています。
全国180の地区大会/都道府県大会はオンライン審査、ブロック大会/全国大会はホールでの審査となります。
全日本ピアノコンクール
2020年に日本初となる全国規模のオンラインによるピアノコンクールが誕生しました。
公平性・透明性をさらに追及し、「動画オンライン審査×ホール対面審査」という新しい審査方法を採用しています。
全国を180地区に分けて行う地区大会に始まり、都道府県大会、ブロック大会、そして全国大会と4つのステージで開催する日本最大規模のコンクールです。
2021年は2021/3/1から地区大会のエントリーが始まっています。
地区大会から全国大会まで
地区大会/都道府県大会/ブロック大会/全国大会に区切って開催されます。
大会 | 受付期間 | 審査方法 |
---|---|---|
地区大会 | 2021/3/1~5/5 | オンライン動画審査 |
都道府県大会 | 2021/6/1~6/30 | オンライン動画審査 |
ブロック大会 | 2021/7/10~7/31 | ホールでの対面審査 |
全国大会 | 2021/9/15~10/15 | ホールでの対面審査 |
(ブロック大会/全国大会の日程が変更されました)
地区大会は各都道府県を地区に分けています。例えば東京都の場合、「多摩地区/葛飾・江戸川地区/板橋地区/北・足立地区/城東地区/練馬・中野地区/世田谷・杉並地区/都心地区/目黒・大田地区/ベイエリア地区/府中地区/三鷹地区/八王子地区」と18地区に分かれています。
地区大会の上位選出者は、都道府県大会へと進みます。(ブロック大会/全国大会も同様)
「公平性」「透明性」の追求
今までのコンクールは会場での審査が当たり前ですが、出場順によって審査結果に影響が出てしまうことがあります。例えば、「最初のほうに出場すると評価が低い」や「名演奏の前後の出場者の評価が高くなってしまう」ということがしばしば起こります。
芸術なので、技術面だけではなく表現力も評価されるため、同じ演奏をしたとしても出場者の順序によって審査員の感じ方が変化してしまうことが原因と思われます。
一言で表すと「その場の空気に惑わされてしまう」です。
全日本ピアノコンクールは、公平で客観的な評価を実現できるよう、「公平性・透明性の確保」を重要な特長と位置づけています。
- 審査員は、日本全国の優秀な演奏者・指導者より選抜し年齢や地域に偏りが無いように配慮します。
- 審査に際しては、1名の演奏に対し3~8名の審査員が10点満点で採点し、最高点と最低点をカットした上で平均点順にて得点・順位を決定。偏りを極限まで無くすように配慮します。
- 演奏番号による審査の偏りを無くし、何度でも演奏を確認する事ができるよう配慮します。
- 【ブロック大会・全国大会】については、全ての方が演奏内容と審査結果を照らし合わせる事が出来るように、演奏映像と審査結果をwebサイトにて公開します。
特に動画でのオンライン審査では、何度も見直すことができるため、会場での場の空気に惑わされることなく客観的に審査することが可能です。
カテゴリ | 配点 | 項目 |
---|---|---|
表現力 | 5 | 響きの美しさ、拍節感、自発性など |
音楽の構成力 | 3.5 | メロディと伴奏のバランス、ドュナーミク、テンポなど |
演奏の正確性 | 1 | ペダリング、暗譜の精度など |
曲の難易度 | 0.5 | 各級相応の選曲 |
単に点数をつけて参加者を選抜するだけでなく、各審査員のアドバイス用紙「採点票」を交付してくれるので、参加者も自らの演奏を客観的に振り返ることができます。
審査員は十分な指導・演奏経験を積んだピアノ指導者・ピアニストが務めています。
級ごとに審査
小学生から一般までを対象とした7段階(A~G級)からなります。
級 | 対象 | 演奏時間 |
A級 | 小学1~2年生 | 3分以内 |
B級 | 小学3~4年生 | 4分以内 |
C級 | 小学5~6年生 | 6分以内 |
D級 | 中学生 | 8分以内 |
E級 | 高校生 | 12分以内 |
F級 | 大学生 | 12分以内 |
G級 | 一般 | 12分以内 |
各大会の通過枠などについての詳細は以下のボタンから確認してください。
エントリー/動画提出方法
全日本コンクールに参加するためにはいくつかの手順が必要です。
- 新規登録
- 参加費の支払い
- 演奏曲の登録
- 動画の提出
以上のことを行うとエントリー完了となります。
具体的に画像などを使ってエントリー方法が紹介されています。以下のボタンから確認してください。
動画の撮影
オンライン審査は、演奏を撮影した動画をYouTubeにアップロードして審査が行われます。リアルタイムのビデオ通話で行われる訳ではありません。
最も出来の良い演奏動画でエントリーすることができます。
いくつか注意点があります。
- 曲中、曲間の編集・加工は禁止
- お辞儀、氏名・曲名の申告は不要(曲の演奏のみでよい)
- 側面全体が映るように撮影
- 横顔/手元/足元が映っていること
- 撮影スペースが狭い場合は横顔/手元でも構わない
その他詳細な条件や、YouTubeへの動画アップロードの方法なども公式ページでアナウンスされているので、以下のボタンから確認してください。
以上、全日本ピアノコンクールの概要を紹介しました。
「オンライン」×「対面」のハイブリッド審査で公平で客観的な評価を追及しているコンクールです。国内最大級のコンクールですので、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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