今年の夏は暑いですね。外出も大変なので、自宅でできる趣味を探している人も多いんじゃないでしょうか。楽器演奏なんてどうですか?
けど、自宅で練習すると気になることがあります。
「騒音」問題です。
部屋を閉め切ればある程度音量を抑えることができますが、住宅事情によりますよね。戸建てや壁の厚い分譲マンションなら時間帯を気にすれば、騒音とまでにはならないかもしれませんが、賃貸マンションやアパートだと難しいかもしれません。
ボイストレーニングなどをしようものなら、「外出自粛のストレスで、とうとう逝ったか。。。」と思われるかもしれません。
楽器を始めたくても、近所迷惑が気になって始められない人に、比較的静かな楽器や、音量を抑えるための方法を紹介します。
価格は日々変動するので、最終的に購入前に確認してください。
楽器の組み立てキットがあります。
音が出ない楽器
まずは音が出ない楽器を紹介します。
えっ、音が出ないってどういうこと?
それって楽器??
音が出ないというのは、楽器本体自体からは音が出ず、スピーカーやヘッドホンなどを使用することで音を出すことを指します。
- 電子ピアノ
- 電子管楽器(サックスなど)
演奏自体はアコースティックの楽器と同じですが、音の鳴る仕組みがデジタル化(電子化)されており、楽器自体からは楽器の音が発生しません。
本物(アコースティック)の楽器と比べ、以下の特徴があります。
- 音量を調整できる(無音にもできる)
- 演奏が簡単
- 色々な音色を出せる
- メンテナンスフリー(調律が不要、消耗品がほとんどない)
- PCやスマホと連携できる
電子ピアノ
電子ピアノは認知度が高いと思います。
日本の住宅事情から、本格的にピアノを習っている人でも自宅では電子ピアノで練習している人が多いと思います。
最近の電子ピアノは再現性がとても高く、音色は全く遜色ありませんし、鍵盤の使用感も本物のピアノそっくりです。鍵盤のタッチの強弱で音量に強弱がつきます。プロ級でないと電子ピアノか本物のピアノか見分けがつかないと思います。
電子ピアノの良いところは完全に無音にできます。ヘッドフォンで夜中でも練習できます。
スピーカーから音を出すこともできます。音量調整できるので、テレビと同じくらいの控え目の音量であれば、ヘッドフォンをつけなくても普通に練習できます。
電子ピアノは音源を切り替えたり、録音機能で弾き方をチェックしたり、MIDIでPCに作曲データを取り込んだりと、アコースティックピアノにはできない便利な機能がたくさんあります。
電子ピアノは調律不要なので、メンテナンス費用もかかりません。無音にすることができ騒音を気にしなくてもいいので、一般庶民でもピアノを楽しむことが出来ますね。
電子ピアノのメリットや初心者向け機種は以下のページで詳細に紹介しています。本体自体は鍵盤部分のみなので、設置にも困らないし、スタンドも組み立て式です。普通に通販で配達してくれます。
でもピアノは高いんじゃないの?
安い機種だとピポパって感じで、安っぽい音なんじゃないの?
僕はKORG B1を持っているのですが、購入する前に楽器店で弾いてみました。3万円台なのに素人の僕には本物のピアノとしか思えませんでした。機種によって音色が違いますが、安い機種でも電子音っぽいものはありません。
(有名メーカーのものは大丈夫ですが、ノーブランドの製品はタッチの強弱がない製品もあるので注意してください)
KORGの初心者向け機種は、現在最新モデルのL1SPに移行しています。
レッドやブルーなどカラフル・モデルあり!
以下の記事でKORG電子ピアノの特徴やセール情報を紹介しています。
ピアノ自体は難易度が少し高めです。とてもメジャーな楽器ですが、ピアノを弾ける人が限られています。ギターのようにお手軽ではなく小さい頃からお稽古するイメージです。
何気なくピアノが弾けたらカッコイイですよね。
練習はお手軽ではありませんが、電子ピアノ自体はお手軽な部類の価格なので、チャレンジしてもいいと思います。大人向けの初心者レッスンDVDもありますよ。
電子管楽器(ウインドシンセサイザー)
電子管楽器は馴染みが薄いかもしれません。デジタル管楽器やウインドシンセサイザーとも呼びます。
例えばサックスやフルート、トランペットなどと似た演奏方法で、楽器本体からは音が出ず、スピーカーやヘッドフォンから音を出します。
イメージは下の動画です。(ローランドAE-10)
多くの管楽器は口元の「リード」と呼ばれる部品に息を吹きかけることで音を発生させ、楽器本体に共鳴させて、それぞれの楽器独特の響きを作ります。
また、リードは演奏するたびに磨耗・劣化するので消耗品ですが、電子管楽器は基本的にメンテナンスフリーです。
本物のサックスは比較的大きく重量もありますが、電子サックスはコンパクトで軽量です。
最も特徴的なところですが、
先ほど紹介した電子ピアノは、演奏の感覚も音色もアコースティックピアノとほとんど変わりません。ピアノごとのクセはありますが、電子ピアノで練習しておけば、アコースティックピアノも同じように弾くことができます。
一方、電子管楽器は「息を吹きかけることで音を出す」ことはアコースティック管楽器と似ていますが、音の出る仕組みがあまりにも違うため、電子管楽器が吹けたからと言ってアコースティック管楽器が吹けるとは限りません。
本来、管楽器はリードを振動させて音を出すこと自体が非常に難しい楽器ですが、電子管楽器は息を吹くだけで簡単に音を出せます。息の強弱しか検知していないので、演奏の幅も制限されます。
例えば、電子サックスは「本物のサックスと同じような音が出る新しい楽器」と解釈して下さい。
初心者が楽器を始めても、すぐに音が出ないと楽しくないです。プロの演奏者を目指す訳ではないので、電子管楽器のようにお手軽に楽しめたほうが趣味として最適です。
Roland Aerophone AE-10
上の動画で紹介したRoland Aerophoneです。AE-10はスタンダードモデルになります。ちょっとお高くて9万円弱します。比較的、初心者でも演奏できる楽器なのに、なんかお洒落ですよね。
後で紹介するAE-01/20/30の登場でAE-10は取り扱いが少なくなっているようです。
Aerophoneの機能比較
現在の主流であるAE-01/05/20/30の4モデルの機能・仕様の違いは以下の表の通りです。
Aerophone mini AE-01 |
Aerophone GO AE-05 |
Aerophone AE-20 |
Aerophone Pro AE-30 |
|
---|---|---|---|---|
音色数 | 本体:6音色 (アプリ:50音色以上) |
本体:11音色 (アプリ:50音色) |
本体265音色 | 本体331音色 |
音源 | PCMシンセ | ZEN-Core、 SuperNATURALアコースティック |
||
キー配列 | リコーダー・タイプ | サックス・タイプ | ||
コントローラー | ブレス・センサー、演奏キーなど。上位モデルほどファンクションキーが増加。 | |||
カスタムLCD | なし | ○ | ||
内蔵スピーカー | 2.8cm(1.5W) × 1 | 2.8cm(1.5W) × 2 | ||
外形寸法[mm] (WxDxH) |
43×76×444 | 128×78×454 | 133×84×632 | 133×93×687 |
重量(電池含む) | 500g | 695g | 1,100g | 1,140g |
Aerophone miniが小さく、機能も抑えられており、Proは大型でサウンドや機能も充実していることが分かります。
Roland Aerophone mini AE-01
最も小さなAerophone mini AE-01です。唯一、リコーダータイプとなります。
従来から発売されているAE-05よりも安く約4万円なので始めやすくなりました。
Roland Aerophone GO AE-05
Roland Aerophoneのエントリーモデルです。サックスタイプとなります。約6万円です。
こちらはスタンド、専用ケースや教則本などがセットになったバージョンです。
Roland Aerophone AE-20/AE-30
AE-20が新しいスタンダード・モデル、AE-30がフラッグシップ・モデルです。約12万円~となっています。
ヤマハ デジタルサックス YDS-150
ヤマハのデジタルサックス YDS-150は、ソプラノからバリトンサックスまでの56音色をはじめ、全73音色を内臓しています。ブラックと金色で渋いデザインになっています。
YDS-150は、「デジタルでありながら本物のアコースティックサクソフォンを演奏しているような吹奏感、楽器との一体感を得ながら音楽を奏でることができる」ことが特徴になっています。
価格は10万円前後と少しお高めですが、人気の楽器です。
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【初心者向けアルトサックス教本&DVD 3弾セット】の詳細はこちら
音がかなり小さい楽器
電子ピアノや電子管楽器は電子センサーで読み取った強弱から音を作るので、基本的に無音にできます。
同じ電子的な構造の楽器でも、多少音がする楽器もあります。
- エレキギター/エレキベース
- 電子ドラム
- 電子ヴァイオリン
エレキギターやエレキベースは皆さんご存知だと思います。それだけで演奏しても観客に聞こえません。
アコースティックギターなどは本体が弦の響きに共鳴するように作られており、楽器単体でも大きな音を出すことができます。
エレキギターなどはアコースティックと同様に弦の振動で小さな音は出ますが、共鳴する本体がないので、観客に聞こえるほど大きな音を出すことはできません。
エレキギターやエレキベースはそれ自体が独立した楽器として確立していますが、電子ドラムや電子ヴァイオリンはアコースティックと併用する人が多いと思います。その場合でも、スムーズに演奏できると思います。
エレキギター/エレキベース
エレキギターとエレキベースはメジャーな楽器なので、特別な説明は要りませんよね。
Amazonでベストセラーとなっている初心者入門セットを紹介します。
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エレキベースのほうが少し高くなります。
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電子アコースティックギター
アコースティックギターにも電子版があります。エレキギターとややこしいですね(笑)。
本体部分が枠のみになって共鳴しないようになっています。音色はアコースティックギターそのものです。8万円台です。
ウクレレ
エレキウクレレだと比較的に音量を抑えることができるようです。
5千円台のものからありますが、ほとんど海外製なので、当たり外れがあるようです。
こちらは少しお高めで、3万円台です。
こちらは商品名が「サイレントウクレレ」となっているので、静音性に優れていると思われます。形状が面白い形をしてますね。
ギターやウクレレのレッスンDVDもありますよ。
サイレントではなく通常のウクレレですが、国産ウクレレとセットになった教材があります。
電子ドラム
電子ドラムもメジャーですね。80年代バンドのイメージです。昔は最先端だったんですが、今だと逆に懐かしく感じます。ハイテクのほうが懐かしく感じるのは面白いですね。
ドラムは低音の割合が多い楽器なので、非常に騒音になります。音の周波数が低いと壁や床を伝わって隣接する部屋にまで聞こえてしまいます。窓を閉め切っても無駄です。
電子ドラムであれば、比較的小さな音に抑えることができます。
通常タイプ
ヤマハの電子ドラムセットなら練習機能搭載でアプリを使って簡単操作できます。約7万円です。
Rolandからも発売しています。Rolandは結構高額で約17万円です。
こちらは有名ブランドではありませんが、約3万円と安いです。
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一緒に滑り止めマットを購入する人が多いようです。
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パッドタイプ
お手軽に持ち運ぶこともできるパッドタイプもあります。これなら場所も困らないし、足で床をドンドンすることもありません。3万円弱です。
こちらは中華製だと思いますが、ストレス発散の趣味ならいいんじゃないでしょうか。1万円以内でお安いですし。
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クリップ・ドラム・キット
面白い電子ドラムを見つけました。
KORGのクリップドラムキットです。
上の動画のように、その辺りにある適当な物にクリップをつけると、ドラムに変貌します。
場所を取らないし、本体だけを屋外に持ち運べば、どのような場所でもドラムを演奏することができます。約1万円です。
スティックがセットになったドラマーセットもありますよ。
ドラム1個のスペースで色々な音色を出せる小型の電子パーカッションもあります。
こちらはRoland製。約15万円と少しお高いです。
電子ヴァイオリン
クラシック音楽の代表的な楽器「ヴァイオリン」にも電子ヴァイオリンがあります。ハイテクとは無縁な楽器のイメージなので意外ですね。
へぇ~、ヴァイオリンも電子化されてるんだ。
けど、難易度高すぎない??
ヴァイオリンも相当難しい楽器の一つですが、音を出すだけなら比較的簡単な楽器です。
ヤマハのサイレントバイオリンです。楽器単体で約11万円、セットで約14万円です。(2024/7/12時点)
品質は良くわかりませんが、激安の製品もあります。1万円台です。(2024/7/12時点)
ヴァイオリンにはギターのようなフレットがないので、正しい音程を出すことが難しい楽器です。初心者はなかなか正しい音程で弾けないので、悲惨な音になります。
最初は目印をつけるなど、工夫すれば誰でもチャレンジできる楽器ですよ。
ヴァイオリンについては以下のページで詳細に紹介しています。サイレントヴァイオリンとの教材と楽器のセットも紹介しています。本場の東欧産ヴァイオリンのセットも安く提供されています。
音を抑えることのできる楽器
元々の構造では普通に演奏するしかないけど、サイレンサーやミュートなどの器具を用いて音を小さくすることができる楽器を紹介します。
- アコースティックギターなどの弦楽器
- 管楽器
- ハーモニカ
あくまでも音量を少しでも下げる器具です。もともと音が鳴る楽器を無理矢理音が出ないようにするので、完全に無音になる訳ではありません。
弦楽器用ミュート
アコースティックギターの本体中央に空いている穴に装着するミュート器具です。穴を塞げば共鳴を相当抑えられます。
お手持ちのギターのホール径を確認してから注文してくださいね。千円しません。
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弦に巻きつけるタイプのものもあります。自宅の練習で見た目を気にしなければ、輪ゴムやマジックテープなどで代用できそうです。
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こちらはバイオリン用のゴム製消音器です。
かなり安価で3百円台です。(2024/7/12時点)
管楽器用ミュート
トランペット用ミュートです。Amazonでのレビュー評価がかなり高いです。約7千円です。
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こちらはYAMAHAのサイレントブラスです。
サイレンサーだけだと、こもった小さな音になりますが、イヤフォンなどを使用することで、通常に近い音を再現します。1万円台半ばです。
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サックスは先端の穴を塞ぐだけでは、あまり消音効果は期待できないようです。下のようなタイプ。
消音するためには楽器全体を包み込む必要があります。構造的に結構な価格になります。4万円台です。
アルトサックス用
こちらはテナーサックス用
サックスとのセット物もあります。サックス自体が高額なので、価格は50万円前後します。
【初心者向けアルトサックス教本&DVD 3弾セット】の詳細はこちら
ハーモニカ
面白いところでは、ハーモニカのサイレンサーもあります。
下の商品は10ホールズハーモニカ(ブルースハープ)とサイレンサーのセットです。サイレンサーは着脱可能なので、通常のハーモニカとしても使用できます。
スズキは有名なハーモニカのメーカーです。ハーモニカ自体は4千円前後です。サイレンサーつきだと約9千円です。
ハーモニカはいろいろ種類があります。以下のページで紹介しています。
音楽経験ゼロでも自宅で楽しくマスターできる【ハーモニカ上達革命】はこちら
以上、近所迷惑にならない楽器を紹介しました。
- 音が出ない楽器
- 音が小さい楽器
- 音を抑えることができる楽器
上のように、楽器の種類によって、抑えられる音量が異なります。
いろんな種類の楽器があるんだね。
この機会に頑張ってみようかな!
プロ並みに上達したらどうしよう(笑)
楽器は初めてという方は、音が出ない電子楽器から選ぶことをオススメします。
住宅事情によりますが、少しでも音が出ると近所迷惑にならないかが気になって、楽しく練習できませんよ。
また、電子楽器だと基本的に調律や消耗品の交換が不要です。面倒な手間やランニングコストもかかりません。本物のピアノだと調律費用も結構かかります。
初心者向けのレッスンDVDや動画あるので、興味のある方は以下の記事を見てください。
自宅でもいいんだけど、そこそこ上達したら音楽教室に通ってみたいなぁ。
自分がどのレベルかも分からないし。。
オンラインレッスンを行っている音楽教室もあります。
シアーミュージック だと講師と生徒が別の部屋でレッスンする2ブースレッスンをやっています。完璧なコロナ対策ですね。
自宅ではなく校舎なので近所迷惑を気にしなくても大丈夫です。2ブースレッスンは部屋は別々ですがネットを介さないので、ほとんどタイムラグもありません。全国展開しているので通いやすいと思います。
全国の音楽教室の一覧はこちら
楽器の組み立てキットがあります。
自宅でカラオケを楽しみたい人は以下の記事を参考にしてください。
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